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「罪の声」 塩田武士 著 がすごかった

「罪の声」という本を読んだ。

 

塩田武士さんが書いた本で森永グリコ事件を

題材にしている。

 

タイトルの意味は読みはじめて5分くらいで

わかる

 

ああ、それは罪の声やなってなる。

 

実は森永グリコ事件のことは全く知らない。

 

読んでいる途中に「ああ、これって

俗にいう森永グリコ事件だ」と気づいた。

 

小説に登場する架空の製菓メーカーがある。

 

名前をギンガといい、ギンガには両手をあげた

陸上選手のような看板が道頓堀にあるという。

 

もろグリコだ。

 

すぐに今まで聞いたことはあったが、内容を全く

知らなかった「森永グリコ事件」を調べた。

 

小説の中で語られる事件とまるで同じだ。

 

もちろん固有名詞などは違う。

 

そこで読後、ネットでレビューや紹介記事など

探したところ、今ある森永グリコ事件の資料や

証拠などをあたって作ったフィクションだという。

 

まるでフィクションだとは信じられなかった。

 

登場人物の一人、新聞記者の阿久津英士が

一つずつ現場にいって、聞き込みをして

推理を展開していくシーンは現実味がある。

 

見てきたものを書いたみたいだ。

 

また丁寧に伏線を回収していくところもいい。

 

あの人物がここで活躍するなんてと思わされる。

 

年の瀬にいい読書ができた。

 

そういえば映画化もするらしい。